内視鏡下鼻中隔矯正術

鼻中隔とは?

左右の鼻腔(びくう)を隔てる壁を、鼻中隔といいます。鼻中隔は、基本的には凹凸がなく平らです。

鼻中隔

鼻中隔彎曲症とは?

鼻中隔の歪んだ状態が鼻中隔彎曲症であり、様々な症状が起こります。

先ずは、鼻づまりですが、片側あるいは両側の鼻づまりを生じます。
日中鼻づまりを意識しない人でも、いびきや睡眠時無呼吸の原因となっていることもあります。
次に、嗅覚障害。鼻腔上方にある嗅神経に、臭いを含んだ空気が到達しにくくなって起こります。鼻炎を合併すれば、さらに臭いのセンサーの感度も低下します。
また、繰り返す鼻血の原因となることもあります。これは、鼻中隔が突出している部分が擦れやすくなって起こります。
その他には、鼻中隔が鼻腔外側の壁と接することにより、頭痛を起こすこともあります。

なぜ、鼻中隔は曲がるのか?

鼻中隔の構造

骨と軟骨の間がズレたり、軟骨が歪んだりすると、鼻中隔が曲がります。
どこがズレるかによって、曲がり方は様々となり、くの字型、逆くの字型、L字型、逆L字型、S字、逆S字などとなります。

鼻中隔彎曲のバリエーション

鼻中隔彎曲症の治療は?

さて、治療ですが、これは手術に尽きます。ただし、鼻中隔彎曲症のある方、全てに手術が必要というわけではなく、症状の強さによります。手術適応となるのは、鼻づまりがひどくてほとんど口呼吸となっているような場合、睡眠時無呼吸を合併している場合、嗅覚障害、鼻中隔彎曲症が原因となっている頭痛や鼻血などで、色々治療しても良くならない場合、副鼻腔炎を合併している場合などです。

当院では、外来日帰り手術にて内視鏡下の鼻中隔矯正術を行っております。

手術の実際

手術は、局所麻酔で行います。
また、細かい操作を確実に行うため、内視鏡を使って鼻の中をテレビモニターに拡大表示して行うのが、最近の主流です。

麻酔後、まずは鼻の入り口の皮膚と粘膜の境界を切開します。

鼻中隔矯正術1

軟骨膜下、骨膜膜下を粘膜を破らないように注意しながら、丁寧にはがしていきます。
これにより、粘膜の下に隠れている骨と軟骨の継ぎ目が明らかになります。

鼻中隔矯正術2

軟骨を骨から外して、反対側に退けます。

鼻中隔矯正術4

軟骨との境界に沿って、骨の壁を取っていきます。

鼻中隔矯正術5

これで、鼻中隔の芯になっている部分のうち、曲がっている部分が取り除かれて、真っ直ぐになります。

真っ直ぐになったら、粘膜を元に戻して、縫合します。

鼻中隔矯正術6

術後の通院と治療

術後は止血と血腫の予防のため、鼻の中に特殊なガーゼを詰める場合があります。通常、1日で抜きますので、翌日に受診して頂きます。

抜糸は1週間後に行います。術後5日間程度、抗生剤と消炎鎮痛剤を内服していただきます。

術当日と翌日は自宅で安静にしていただきます。