下鼻甲介焼灼術

アレルギー性鼻炎で鼻がつまるのは、下鼻甲介(かびこうかい;鼻の外側の壁から出っ張っている部分)の腫れあるいは、「むくみ」と「充血」が原因。内服やステロイドの点鼻によってある程度改善はできるが、薬はあくまでも対処療法なので、持続的な効果はない。そこで、頑固な鼻づまり、薬を長期間続けたくない場合には、下鼻甲介に対する手術が勧められます。

術式としては下鼻甲介焼灼術(かびこうかいしょうしゃくじゅつ)という手術が主として行われています。

手術の実際下鼻甲介焼灼術

A:手術前の状態。下鼻甲介が腫れて鼻がつまっています。

B:局所麻酔後、下鼻甲介の前面から後方に向かって、双極針(平行に並んだ電流を流すための針)を刺入。
3cm位刺入したところで、高周波という電流を流します。
熱変性ということが起こり、下鼻甲介の体積が減少します。
また同時に、粘膜下の鼻水を出す、鼻腺や、くしゃみを起こす末梢神経も一部焼灼されますので、くしゃみ、鼻水にもある程度の効果が期待できます。

Cは手術後、下鼻甲介の腫れが引いた状態。空気の通ることの出来るスペース(図の黒い部分)が広がっています。

手術そのものの時間は、左右併せて15分程度。
術前の局所麻酔や、術後の安静のための時間を含めて、所要時間は約1時間程度。

手術当日でも、術後の経過が良ければ、デスクワークなど、肉体的にきつくない仕事は可能。
食事などの日常生活は、ほとんど普段通りで大丈夫。

手術後の経過

術後の合併症としては、術後2,3日は鼻血が少し出易いこと、術後1週間程度は、鼻づまりが一時的に強くなることはあります。術後、下鼻甲介前面の電極を刺入した部位のみに、痂皮(かひ;かさぶたのこと)が付着するので、週2回程度通院していただき除去するようにしています。しかし、CO2レーザーに比べて、術後の痂皮の付着は圧倒的に少ないです。術後2週間程度すると、下鼻甲介の腫れも引いて、痂皮も少なくなるので、鼻づまりが軽くなったと実感できるはずです。治療効果は3〜4年は持続しますが、元々のアレルギーが強い人の場合は、徐々に再び下鼻甲介がは腫れてくることはあります。その場合、再手術も可能。