私たちの眼球は見たいものを向いて固定されているわけですが、めまいの起こっているときには細かく揺れたり回転したりしており、これを眼振といいます。この眼振の起こるパターンによって、めまいの診断ができますが、明るいところでは眼振は生じにくく、暗いところでは眼振が生じやすい傾向があります。
赤外線CCDとは、患者さんに特殊なゴーグルを装着して眼振をみる検査です。ゴーグルを装着すると患者さんの側からは真っ暗で何も見えず、医師の側からは眼球を拡大してモニターに映して見ることが出来ます。患者さんの視界を遮る意味は、見る対象をなくして眼球が勝手な動きをし易くすることにあります。
特に、良性発作性頭位めまい症では有効な検査であり、ゴーグルを装着したまま、Epley法やlempert法といった治療も引き続いて行うことが出来ます。