聴覚過敏とは、日常の環境音などが過度に大きく聞こえる症状で、不快感を伴います。
聴覚過敏とはあくまでも症状であり、病名ではありません。いろいろな耳や脳の病気や,病気ともいえないような小さなトラブルが原因となり得ます。原因によっては、男女差やある年齢層に起こりやすいとわかっているものもありますが、聴覚過敏全体についてははっきりとは分かっていません。
耳には大き過ぎる音が入ってきても、それを緩衝する働きがあります。一つが中耳でのアブミ骨筋反射、もう一つが内耳にある外有毛細胞の働きです。これらが障害されると聴覚過敏になることがあります。
など。
難聴を伴う聴覚過敏、特に急性低音障害型感音難聴やメニエール病、突発性難聴に対してはまずは原因疾患の治療を行います。ただし、聴力が改善した後、あるいは固定した状態で聴覚過敏だけが残る場合の治療は、まだ確立されたものがありません。耳鳴り同様、音響療法とカウンセリングが有効という医師もいます。 耳栓を使用される方も多いようですが、聴覚過敏に耳栓が有効かどうかの研究は、あまりないようです。耳栓にもある特定の周波数を抑えるものがあり、これが有効である可能性はあります。
これも原因によって異なるので一概にはいえません。 原因のはっきりしているものであれば、比較的早く治るものもあるでしょう。例えば急性低音障害型感音難聴であれば,早ければ数日で治ります。脳に原因のあるものや、原因不明のものは時間がかかるし、治りにくいものもあります。