耳だれ・耳漏

概要

耳から何かしら液体が出てくるものときは、耳の中のどこかが化膿していると考えます。時に湿型の耳垢のことを「耳だれ」という人もありますが、これは正確には「耳だれ」ではありません。

診察

問診では「カゼをひいていなかったか」、「耳だれは初めてなのか繰り返しているのか」、「痛みを伴っているか」、「聞こえは悪くないか」などを確かめます。
耳の中を顕微鏡でよく観察、耳だれがどこから流れてくるのかを調べます。耳だれを吸引してから、外耳道や鼓膜の状態をよく診ます。

検査

耳漏を綿棒で採取して、培養検査を行います。培養検査は結果が出るまで数日かかりますが、病原菌の種類とどの抗菌剤が効きやすいかがわかります。中耳炎があれば、聴力検査や耳のCT検査を行います。
考えられる疾患
急性中耳炎慢性中耳炎真珠腫性中耳炎外耳炎、外耳湿疹など。

治療

耳だれを吸引したり綿棒で拭き取ったりして、よく清掃します。抗菌薬の内服や耳浴液で細菌の増殖を抑えていきます。急性中耳炎では、鼻炎や副鼻腔炎が原因となっていますので、鼻汁もよく吸引して、ネブライザー療法なども行います。
繰り返す耳漏の原因として、慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎がある場合は手術をした方が良いことも多く、その際には適切な病院をご紹介いたします。